TOP-MAKE with-STORY-漆喰が持つ機能性を柱に、現代建築へ応用する。──JAPAN漆喰の製造元を訪ねて【後編】

漆喰が持つ機能性を柱に、現代建築へ応用する。──JAPAN漆喰の製造元を訪ねて【後編】

漆喰は、無機物であるため火気に強い「不燃性」、カビや菌の発生を防ぐ作用がある「抗菌性」、室内を快適な湿度に保ち、消臭する働きもある「調湿・消臭効果」など多くの機能性に優れています。漆喰の変わらない製法や機能と変化するアイデア。現代に伝えてきた技術と文化を生かしながら、JAPAN漆喰の製造を担う村樫石灰工業株式会社に、石灰石の採掘から製造、製造に至るまでの研究について、お話を伺いました。後編では漆喰研究の現場、JAPAN漆喰の特長、そして漆喰のこれからについてのお話です。

作業性の向上を求めて

窯で焼かれた石灰は、糊とスサをブレンドし粉末になった状態で練りの作業が始まります。JAPAN漆喰は、現場で使用する際に丁度良い固さになるよう計算し、あらかじめ練られているため現場で調合する必要はありません。練られた状態で出荷するようになったのは約15年前から。工場でよく混ぜ、練りあわせているため品質も安定しています。

製造部 津久井さん

練り作業のポイントは、経験と勘で固さを決めることです。15-20分の制限時間の中で、技術部が設定した規格値になるよう練り上げなければならないため培った経験が大切になってきます。この工程を経て製品になるので、品質管理の要でもあります。もう10年以上この作業を担当していますが、漆喰の原材料である石灰はとても難しいんです。季節やその日の天気、午前と午後でも状態が変わります。石灰のことを理解できるようのめりこんでしまいますね。

時代とともに進化をつづける

MYKEブランドのJAPAN漆喰は、住宅や施設などのあらゆる建築に対応するため、ニーズがあるマットな風合いで壁に表情が出るデザイン性も備えています。また、仕上がりパターンを表現しやすい滑らかで柔らかい塗り心地も追求しました。漆喰そのものの機能性を生かしながらデザイン性と作業性に優れた、現代建築に使いやすい「JAPAN漆喰」が完成しました。

技術部 伊奈さん

城郭などの歴史的建造物では、つやのある漆喰の仕上がりが一般的な中、現在はやはりマットな質感が求められます。新商品の開発には1年以上の長い期間をかけ、性能基準はもちろん仕上がりや塗り心地も含めて商品として最適な漆喰になるよう日々研究を重ねています。JAPAN漆喰の開発のこだわりは、石灰・糊・すさという漆喰の原材料の他には何も加えない『本物の漆喰』であることです。

これからの漆喰

近年、漆喰の機能性が見直され、2019年版公共建築標準仕様書では「しっくい塗り仕上げ」が半世紀ぶりに復活。伝統的な工法を引き継ぎながら、これからの公共建築でさらなる活用が期待されています。一般住宅や公共施設での施工が増えているそうです。「一部の内装に漆喰を塗ったお客様からは、漆喰の部屋は明るく、空気が清々しい雰囲気で他の部屋も塗っておけば良かったという声もあります。内装全てに漆喰をおすすめしたいですが、中でもおすすめなのは保育園など子どもたちが過ごす空間や、病院、介護施設など、人が集ってリラックスしてすごす時間がひつような場です。殺菌、滅菌作用もあるので、性能の特性として向いています。本物の漆喰を、もっと日本全国のみなさんが体験してくれるのが、わたしたちの願いです。


時代を超えた、技術と知恵を引き継いで。──JAPAN漆喰の製造元を訪ねて【前編】

MYKE Partner
村樫石灰工業株式会社

安政元年(1854年)に左官用消石灰の製造を開始。現在も栃木県佐野市にある自社鉱山に工場を隣接して漆喰の製造を行う。既存製品の改良や現代のニーズに合わせた新製品の開発を行う研究開発センターも併設。漆喰が持つ高い機能性を基盤に、漆喰の新しい価値を追求している。

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時代を超えた、技術と知恵を引き継いで。──JAPAN漆喰の製造元を訪ねて【前編】

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【JAPAN漆喰】北海道札幌Hモデルハウス